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新規事業に力を

Power to the New business

迷走する新規事業

なぜ、新規事業が立ち上がらないのか?

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世の中にはたくさんの手段・プロセス(以後、ツールと総称)を示した本、
記事がありますが、それらを使ってなぜ新規事業は立ち上がらないのか?

壁のひとつは、それらのツールを有効に使うためには使いこなす経験が要るということです。

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  • いろいろなツールをどの場面で何をどう使うか?
  • それらのツールの得手不得手。場面への適応性の理解。
  • ツールを使いながら目標の解像度をあげてゆく。

これらは経験がないとできないことです。
そして、よく見られるのが以下の状況です。

  • ツールを使うことが目的化する
  • 当初の目標からずれた方向へ
    行ってしまう
  • 目標の解像度が上がらずに矮小
    化したものになってしまう

結果として、

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戦略負け

腹に落ちた戦略を創れない。
オープンイノベーション、 AIなど流行りの手段に
乗ろうとするが、目的を創れない。

継続
できない

腹に落ちないと続かない。哲学の欠如。

提供価値

経験と知見に基づき、
具体的に創るところを
一緒にやっていきます

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育成とは・・

育成とは・・

「人材育成についてどう考えていますか?」と聞かれて・・ハタと困った。育成ってしたことあったっけ? できるんだっけ? できたことあったっけ?
結論と言うか、結果論として言えば、育成はできない。本人のやろうと思う気持ちに火をつけることしかできない。そういう人を発掘する・・ということになる。
育成ではなく、発掘だ。

考えて、それを実行し、自分なりの価値観を創り上げ、その世界を広げていく・・というのが求めるところだが、教えられるものじゃない。気づくもので、せいぜいその入り口やきっかけを提供するくらいか。あとは実践の場の提供かな。
気づける人は気づいて自律的に成長する。気づけない人はずっと受け身のまま。
素の能力の差というより、指向の違いが大きいんじゃないかな。
価値観を創りあげるには実行の頻度と経験学習の蓄積がある程度は必要なので・・最初の一歩をクリアするには時間がかかる。遅すぎることはない・・と言いたいところだが、早いにこしたことはない。
早く気づいちゃった人は経験を求めて、実践に向かい、太い価値観を創って行く。気づかない人は・・・ずっと受け身で待っている。
だから、育成なんてできる気がしないんだよなぁ・・・。できるのはガイドするくらい。だから事業開発ガイドと言っている。

結果論と未来への確信

結果論と未来への確信

結果論は結果がわかっているので正解がわかる。なぜそれを選んだのか、選ばなかったのかが手に取るようにわかる。
結果がわかる事例で徹底的に重要なのは、それを選択したときに自分なら何を選択するか? である。その意味では結果は答えとも言いきれない。その時点では答えはわからないし、他の選択の方がもっと結果がよいことだってありうる。
結果がわからない時点で選択するために、合理的な理由も必要だが・・・すべてがわかっているわけではない。そこにはその人ならではの未来への確信がある。確信できないまでも選択を悔やまない覚悟がいる。それを哲学と言ったり、生き方と言ったり・・まぁなんでもいいがそれを選択する覚悟なのだ。
未来への確信は、来る未来への覚悟とも言える。覚悟があればこそ、思い切った手を打てるし、迷いながらも全力を投入できる。

未来への確信を創るためには選択と覚悟の経験値が必要と思う。
日々の選択を覚悟を持って挑む経験の蓄積が未来への確信を生む。

モノからシステム

モノからシステム

単品としてのモノは持続的な価値提供ができない時代になった。モノはどんなに複雑なものでも最終的にはキャッチアップされるので、スケールすればフォロワーが数多く現れる。
キャッチアップされないのはスケールしない、ほどほどにニッチなモノなのだ。
モノ(製品)ビジネスとして単品でスケールする事業を描ける時代は終わったと言ってよいだろう。
しかし、モノからコトへと言われて久しいが、結局コトの中のモノにフォーカスしているケースが多い。それだけモノはわかりやすいのだろう。そして、モノビジネスで大成功してきた成功体験から抜け出せないのだろう。
これは忘れられないというノスタルジーもあるが、それ以外の経験がなく発想できないというのが大きい。

なので、モノからコトではなく、モノからシステムと言い換えている。システムとして発想せよ、と。意識しようとしまいと、ネットでつながっている世界ではシステムとして使っている。つながってどう利用するか・・という世界になっている。
金が落ちるのはシステムとして利用価値の高い部分になる。それがモノのケースもないわけではないが、システムの一部としてその部分の価値が高いということに他ならない。
だから・・モノではなくシステムとして発想しよう!

戦略の順序

戦略の順序

物事には順序がある。
戦略も例外じゃない。一足飛びでいきなりゴールにたどり着こうとしても、だいたいはうまくいかない。
よくあるのが、「最終的にこういう状態になっていたい」って理想を思い描いて、そのゴールにぴったり合ったモノや仕組みをいきなり作り込もうとするパターン。でも、それだけじゃ狙い通りに進まないどころか、逆に遠ざかってしまうことさえある。
大事なのは、「こうなって → ああなって → 最終的にこうなる」っていうシナリオをちゃんと考えること。つまり、いきなり最終形を目指すんじゃなくて、その前に通るべき“順序”を踏んでいくことが必要だ。
ただし、ここで難しいのは――
そのシナリオ、たいてい思い通りにいかない。
だから、何度もシナリオを書き直すことになる。「このステップでこれが起きたから、次はこう動くか」って、その都度、ゴールへの道筋を修正していく。大きなゴールそのものはブレなくても、そこまでの中間目標や手段はどんどん変化していく。しかも、けっこう大きくブレる。
で、こういう“変化しながら進む”という感覚が、既存事業の感覚とは違う。

構造のしっかりした既存事業しか知らないと、どうしても「予定通り進める」「ギャップを分析して修正する」っていう型にはまりがち。すでに外れているルートをベースに、差異分析だけしても、本質的にはズレたまま。戦略の順序やルート全体を見直すって発想に至らない。
だから、「なんか違うなぁ」と感じていても、その違和感を解消できないまま、時間と手間を食い続けてしまう。
予定調和で動かす仕組みは、既存事業では強い。でも、新規事業や未知の領域では、“順序を書き換えながら進む”っていう、まったく違う進め方になる。ここの切り替えができないと、戦略自体が的を外し続けることになる。
戦略は、固定された地図じゃない。動かしながら描いていく“生き物”なんだと思う。

部分と全体

部分と全体

事業開発の相談でよくあるのが、こんな話。
「マーケティングをやりたいけど、経験ないし、やり方がわからない」
「この技術で何かやりたいけど、どう仕様に落とし込めばいいのかわからない」
……だいたいこんな感じなんだけど、共通しているのは“部分”の話ばかりだってこと。でも、ここだけ解決しても正直あんまりうまくいかない。
というのも、事業って全体がちゃんとつながって、初めて回るものだから。どこかが出来ていても、それだけじゃ機能しない。むしろ、全体が一通りつながっている方が大事。

じゃあ、なんでみんな“部分”ばっかり話すのか?
それは「事業全体を見る」っていう経験がないから。大きな企業で働いていると、全体像なんて見なくても、自分の担当だけやってればそれなりに結果が出る。でも新しい事業って、そもそも“全体の仕組み”がまだできてないから、部分だけ磨いても全然噛み合わない。ここが落とし穴。
たとえ「ビジネスってこうでしょ」って頭でわかっていても、新しい事業の“全体像”を自分で描けるかっていうと、それはまた別の話。
だから本当は、最初から完璧な構造を作るよりも、「ちょっと抜けていても、とりあえず回る全体」を意識した方がいい。システムとして、なんとなくでも回り始めれば、そこからどんどん磨けるから。
でもね、この“全体の見取り図を描く”っていう感覚自体が、わからない。本人も気づいてない。そこが新規事業のむずかしいところなんだと思う。

顧客要求の考察

顧客要求の考察

事業って、まずは「売れる」って実感が大事。これがあると、顧客のニーズが見えてくる。しかも、使ってくれた人から「こうしてほしい」「ここが使いにくい」なんて声が上がるようになったら、それはもうありがたい話。実際に使ってるってことだからね。
でも、ここで油断しちゃいけない。顧客の要求を全部そのまま聞いてたら事業が育つかって言うと、そううまくはいかない。大事なのは「誰が」「どの視点で」言ってるのか、そして「それが本当に市場全体にとって重要なのか」を見極めること。
事業を伸ばすには、「金を払ってでも欲しいもの」がどこにあるかを見つけないといけない。なのに、顧客要求ってやつは往々にして“本丸”からじゃなく、端っこから飛んでくる。これがやっかい。
しかも、具体的な要望をくれるお客さんほど、その業界の未来のことなんて考えてなかったりする。目の前の困りごとを教えてくれてるだけ。ありがたいけど、それをそのままやってたら、視野が狭くなってしまう。

だから大事なのは、「顧客の声をどう消化するか」。全部受け止める必要はないし、全部スルーするのも違う。その中から、事業を進める上でヒントになる部分を拾い上げて、自分たちなりに意味づけしていく。そこがセンスの見せどころ。
まあ、単純にやれることなら誰かがもうやってる。今の時代、情報は山ほどある。だからこそ、「何を拾って、どう料理するか」に魂が宿る。

価値にフォーカス

価値にフォーカス

自営として独立して最初に驚いたのは、「誰か紹介してくれませんか?」という依頼の多さだった。
もちろん紹介してもいいのだが、最初は「紹介する前に、まずは価値を高めることを考えてみませんか?」と声をかけていた。けれども、そう言うと大抵反応が薄く、やがて言うのをやめてしまった。
「紹介してほしい」というのは、つまり「売りたい」からだろう。でも、本来「売ること」と「価値を創ること」は切り離せない。むしろ、売るという行為は、価値を創るため、価値を検証するための手段であるべきだ。
今あるプロダクトやサービスが、完成度の高い「価値」になっているケースはほとんどない。まずは最低限の形で世に出し、それを起点にフィードバックを得ながら価値を磨き、セールスを拡大していく。そういうアプローチこそが必要だと思うのだが、「とにかく今あるものを売りたい」という発想から抜け出せていないケースが多い。
売った先に何があるのか?そこまで考えないと、たとえ売れても意味がない。
これは企業組織の中でもよくある話で、「とにかく黒字化」という呪文のような目標に似ている。
事業開発は「開発」とつく以上、将来の売上や利益を創り出すことが本質だ。にもかかわらず、既存事業の延長線上で考えられてしまい、「短期的な黒字化こそが正義」とされてしまう。
その結果、スタートアップは小さくまとまり、企業内の新規事業も「そんなもの作ってどうするの?」レベルの、当たり障りのないものに収斂していく。
事業開発において、何よりも忘れてはならないのは、「価値にフォーカスすること」だ。

目的と手段と一貫性

目的と手段と一貫性

新規事業をやろう!となったときに、最初にぶつかる壁が「何を目的にするか?」ではないだろうか。事業を創るのが目的と言っても、何から始めて、具体的に何を目的にするのかわからない。とりあえず、調査をするが・・・調査を延々とやっているケースも多々ある。
俺の場合はまずは“勝ちパターンの探索”が目的となる。勝ちパターンとは要はどうやって儲けるか。どこに価値を持たせるか、ということ。これを探索する。
事業会社では既に勝ちパターンを持っている事業があるので、勝ちパターンを探索するという経験はない。既にある勝ちパターンを強化するか、上乗せするくらいで、ここから離れるといきなり素人芸になってしまう。
勝ちパターンを見つけるための目的と手段の設定は知識とその知識をどう使うかの経験が必要だ。ここが最初の壁になる。
この壁をうまく乗り越えるのはよいガイドを使うくらいしか今のところ思いつかないが・・・運よく自力で見つけることができるケースもあるだろう。

次の壁が一貫性。これはさらに難しい。最初の目的の壁でさえ、目的は勝ちパターンの探索なのだが、いつのまにか探索ではなく、無理やり勝ちパターンを構築するところへ行ってしまう。体感的には90%以上はここでトラップされる。ほとんどのケースは探索を目的にしないで、力業で構築する方向へ行ってしまう。
探索は体系的に勝ちパターンを探るものであるが、力業の構築は思いついたそばから勝ちパターンをトライしていくのでまず当たらない。ここは体系的で論理的な見立てが必要なところだ。
何かをやると、結果が出るのでどんどん目的から外れてしまう。これが一貫性の壁だ。
進めば進むほど、情報がリッチになり、課題が出てくるのだが、入口レベルでもこれほど難しい。これがさらに進んで行くと、これまでの積みあげ(サンクコスト)もあってもう一貫性どころではなくなる。
目的と手段そして一貫性を保つことは新規事業の必要条件と言える。