『キングダム』では、「知略型」と「本能型」という将軍のタイプ分けが描かれていて面白い。
理詰めで緻密に戦を組み立てる将と、感情や直観に基づいて動く将。
対比として分かりやすいが、当然ながら最強なのは両方を併せ持つ存在だ。
この対比は、人の特性を考えるうえで有効だが、
事業の特性を見るうえでも役に立つ。
確立された既存事業は、理詰めで緻密な戦略の比重が高くなる。
一方で、新規事業はやりながら考えるしかない。
直観や感覚に基づくダイナミズムが、大きな役割を持つ。
組織も同様だ。
緻密に構造化された組織は既存事業に適しているし、
状況に応じて柔軟に動ける組織は新規事業に向いている。
そう考えると、新規事業とは、“本能型の極み“と言える。
『キングダム』の戦場では両者を併せ持つことが最強だが、
分業化と構造化が進んだ現代においては、
自分の特性に応じて“戦場”を選ぶことができる。
自分がどちらの型に近いのか。
それは成果だけでなく、仕事の楽しさ、つまりQOLにも直結する。
一度、確かめてみる価値はあるだろう。
ただし、誤解してはいけない。
知略型に直観が不要なわけでも、本能型に戦略が不要なわけでもない。
直観は、ベースとなる知識や戦略があって初めて洞察として機能する。
逆に、戦略や知識を深めていくには、どこかで感覚的な跳躍が必要になる。
それがなければ、差は生まれない。
結局のところ、どちらか一方の話ではない。
どちらの“成分”が多いか、という違いに過ぎない。
そして、その両方を磨き続けなければ——
戦場では、生き残れない。