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My Sight

私が仕事で思ったこと、感じたこと、気になること、をメモ的に書いていきます。

意志とロジック

事業の始まりは「何かを成そう」、という意志があってそれを実現するためのロジックが生まれてくる。さらに上手くやるためにロジックが磨かれ、効率的にやろうとしてまたロジックが見いだされ磨かれる。これを繰り返した結果として大企業がある。
大きくなると、上手くやると効率よくやるが中心になり、何かを成そうという意志は所与のものになっていく。最初の“何か”が成長しているうちはそれで何の問題も起こらない。しかし、いつかは成熟し、衰退に入る。その時にあらためて「何を成すのか?」が最大の問題として立ち上がってくる。その時には上手くやるロジックと効率よくやるロジックしか企業内に経験がない。これが多くの大企業の抱える問題になる。

何を成すのか?はそもそもロジックで生まれない。意志があってはじめてロジックが意味を持つ。何を成すか、を設定するのは意外にも難物だ。それを実現するロジックとの掛け合いがなければ独創的な意志は生まれない。意志とロジックは往復運動と相互作用があって、はじめて独創的な、ワクワクするようなビジョンと言えるようなものが生まれる。

意志が軽い、創造性がないものは容易にロジックや道筋すらない手段が目標にとって代わってしまう。DX、ジョブ型、オープンイノベーション、AI・・・これらはすべて手段であって、ロジックすらも示さない。上手くやろう、効率よくやろう、というロジックだけが肥大化して何かを成そうという意志は空洞化してしまう。
・・ってことだね。