openhorizon_logo_black

My Sight

私が仕事で思ったこと、感じたこと、気になること、をメモ的に書いていきます。

部分と全体

事業開発の相談でよくあるのが、こんな話。
「マーケティングをやりたいけど、経験ないし、やり方がわからない」
「この技術で何かやりたいけど、どう仕様に落とし込めばいいのかわからない」
……だいたいこんな感じなんだけど、共通しているのは“部分”の話ばかりだってこと。でも、ここだけ解決しても正直あんまりうまくいかない。
というのも、事業って全体がちゃんとつながって、初めて回るものだから。どこかが出来ていても、それだけじゃ機能しない。むしろ、全体が一通りつながっている方が大事。

じゃあ、なんでみんな“部分”ばっかり話すのか?
それは「事業全体を見る」っていう経験がないから。大きな企業で働いていると、全体像なんて見なくても、自分の担当だけやってればそれなりに結果が出る。でも新しい事業って、そもそも“全体の仕組み”がまだできてないから、部分だけ磨いても全然噛み合わない。ここが落とし穴。
たとえ「ビジネスってこうでしょ」って頭でわかっていても、新しい事業の“全体像”を自分で描けるかっていうと、それはまた別の話。
だから本当は、最初から完璧な構造を作るよりも、「ちょっと抜けていても、とりあえず回る全体」を意識した方がいい。システムとして、なんとなくでも回り始めれば、そこからどんどん磨けるから。
でもね、この“全体の見取り図を描く”っていう感覚自体が、わからない。本人も気づいてない。そこが新規事業のむずかしいところなんだと思う。