「価値観が異なり、プロセス的には逆方向とも言える探索を常に行う必要はあるのか?」この問いにどう答えるのだろう。
う~ん、事業の成長が進んでいて、深化の方向が次々に生まれてくる状況では必要なさそうだ。だからと言って既存事業の成長が鈍化して「さぁ探索だ」と言ってすぐにできるものではないのは明らか。
時間軸も事業のライフサイクルが短くなったといってもそれなりに長い。深化の適応には深い経験と蓄積が必要で、この結果生まれる組織構造、文化的な壁を越えて探索を行うのは簡単な話ではない。
一つの在り方は次々に新しい事業を生み出し、事業のライフサイクルのポートフォリオを入れ換えていくフロー状態を保つことだろうが、これを絵に描いたように実現するのは持続性があるように思えない。
特に多数ある事業シードの中から、相対的に大きなものができればそちらにフォーカスするのが心理的にも事業的にも必然性がある。
利益を稼ぐ大きな事業の横で、お試しとして一定の探索活動を維持する・・というやり方もありそうだが、経験的に“お試し”はお試しに過ぎず、真剣に立ち向かわないと事業なぞできるものではない。
お試し活動を社外に切り出すケースもあるが、お試し評価をしている段階で投下資本の枠が小さく、事業の狙いもやっているメンバーの心理もどんどんちっちゃくなっていく・・というのが観察結果。“お試し”では道は切り拓けないということだ。
この件については継続的考察だ。