かつて情報はあればあるほど精度の高い判断ができると思われていた。それが簡単に手に入るとなれば情報の非対称性も解消され、なおさら精度は上がると。
しかし、起こっていることは逆のようだ。
大量の情報がインプットされ、信じたい情報を強化し、大きな振れ幅と強度をもたらしている。
明らかに思考は短絡化しており、飛びつきたい情報に飛びつき、強化されている。
これはあらゆるレイヤーに起こっていることのようだ。
この現象は前にも見たことがあるぞ・・実験解析の世界に表計算ソフトが誰でも使える状況になったときだ。
表計算ソフトは様々なデータの処理が可能となり、解析の自由度が増し、分析の高度化が図れるはずだったが、起こったことは描いた本人も目的を説明できない大量のグラフが生まれたのだった。
俺はそれを「エクセル病」(最初は1-2-3病)と呼んだ。大量のデータをとって目的のわからないグラフを大量生産する。グラフがあるといかにも解析したようだ。添えられている説明は言われなくてもわかるものである。
ネット、SNSで飛び込んでくる大量の情報と振れ幅の極端な意見。
今は過渡期に違いないが・・行先はどこなのだろうか。